同志淑女よ、プロテインを摂取せよ~中高年女性の骨折対策と栄養~

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女性は閉経後骨が弱くなる

少し前になりますが、タレントの伊代さんが運動中に背骨を圧迫骨折したというニュースがありました。そして、その1年後にはテレビ番組の収録中で落とし穴に落ちた際腰椎の圧迫骨折をしていたと。いずれも2024年現在の私と同じような年齢の時に圧迫骨折されているので、とても人ごとではないなあと、思ったものです。

また、70歳代のうちの親戚の叔母さんは、元気だったのに数年前、玄関先で転んでかかとの複雑骨折となってしまいました。その後は、リバビリを続けていたのですが、施設に入ってしまいました。

近所の80歳代の奥様は、それまで元気にワンちゃんのお散歩をして、毎朝うちの前を通っていたのですが、いつの間にか背骨を圧迫骨折してしまったそうで、お散歩される姿が見られなくなってしまいました。

このように、女性は中高年になって閉経すると、女性ホルモンの減少により骨が弱くなることが知られています。

骨は何から構成されているか

骨のほとんどはタンパク質でコラーゲン

骨を強くするために、カルシウムを添加した健康食品とることなどがあげられます。そう、骨といえばカルシウムが、これまでの常識でした。しかし、それよりも大事なのは、タンパク質です。そうです、栄養としてタンパク質を多くとらなければいけないのです、私ら中高年の女子は、、、。

また、タンパク質かぁ~、と、ヨガのレッスンに参加されている私の生徒さんたちは、思うかもしれませんが、「タンパク質」は、超重要栄養素なのです。口を酸っぱくして、また、言います!

タンパク質をたくさんとってくださいよ!

骨、いわゆる軟骨ではない硬い方の骨、「硬骨」は、硬いコラーゲンの分子がきれいに並んでいる構造をしており、その隙間にカルシウムの成分がくっついているそうです。

骨の構造をみると、繊維状タンパク「コラーゲン」の分子が、きれいに整列しているのがわかります。鉱物質は、コラーゲン分子のすきまに結晶となってぎっしりつまっているのです。コラーゲン分子の占める体積の方が鉱物質の3倍もあるのですから、骨の主成分はタンパク質とするのが正しいでしょう。

 骨の鉱物質は、リン酸カルシウムに水酸基のくっついた、「ヒドロキシアパタイト」と呼ばれる無機化合物です。カルシウムは、このいわゆる「骨質」の成分になっているわけです。骨の鉱物質からカルシウムが抜けると、骨はがさがさになって骨粗鬆症という病気になります。

三石巌「老化と活性酸素ー若々しさを維持するために」健康自主管理システム③(2018)阿部出版

骨の主成分はタンパク質でコラーゲンの分子が並んでできている

カルシウムはコラーゲン繊維の中に結びついている

骨に必要といわれている、有名な栄養素のカルシウムは、コラーゲンでできた網の目のような組織の中に結びついて存在しているそうです。なので、カルシウムより土台となるコラーゲン、すなわちタンパク質の方がより重要になってきます。

美肌効果のイメージが強いコラーゲンですが、もうひとつ重要な働きがあります。それは丈夫でしなやかな骨をつくること。コラーゲンの繊維が網の目のように張りめぐり、その中にカルシウムなどのミネラルがしっかり骨に結びつくのです。


「山田養蜂場の気になる健康情報ーコラーゲンの働き」より抜粋
https://www.bee-lab.jp/app/webroot/kenkoujoho/collagen/b02.html

カルシウムよりタンパク質を優先してとろう

タンパク質をたくさんとるには

ということで、「骨を健康的に維持する」には「タンパク質を多くとることが重要」だとおわかりいただけたでしょうか? 

数多くの藤川徳美医師や三石巌氏の書籍を読んだ私が理解している内容です。諸説ありますし、個人個人体質が違いますので、全員に当てはまるとは限りませんが、私的にはとても納得している栄養メソッドです。

食事とプロテインを併用

年齢を重ねると、お肉を食べられられなくなるという話をよく聞きます。

それは消化酵素もタンパク質であるため、消化能力が低い人ということがいえるそうです。そこで、毎回の食事をお肉や魚、卵などの動物性タンパク質が多めのおかずにしていきます。汁物でもかき玉汁にするとか、豚汁にするとか。その上で、プロテインを毎食前5gのみ、それを1日3回とるようにします。それでも食べにくい場合には、少しずつ、お肉類を増やすようにします。

普段からお肉をよく食べる人は、消化能力が高いと思われるので、毎回の食事はタンパク質ものを多めのおかずと汁物にして、プロテインを20g、食前にのみ、1日2回とるようにします。

このプロテインのとり方は、量は各自にあわせ、回数はなるべく踏襲し、摂取する時間帯は自分で調整しましょう。

ここでいう「プロテイン」は、粉状のホエイプロテインと液体で売られているものの両方をさします

食前にプロテインをとれば糖質を減らせる

プロテインを食前にとるというタイミングがミソです。そうすると、お腹が膨れ、ごはんや麺、パンなどの炭水化物が少なくても満足します。

また、おやつを食べなくなります。人によって時間はかかるかもしれませんが、甘い物やスナックなどが欲しくなくなります。結果として糖質をとる量が減るので、糖質太りがなくなります。

太っている人は、痩せて標準体重になり、私のように痩せすぎていた人は、消化能力が高まって太って標準体重になります。

プロテインは、吸収がよい動物性の「ホエイプロテイン」がおすすめ、中高年女子は、消化能力が低くなっているので大豆からできた「ソイプロテイン」は避ける

私の食事とプロテインのとり方

ちなみに、私の最近のタンパク質のとり方はこんな感じです。もっともすぐれたタンパク質を含む卵をたくさんとりたいのですが、卵の白身が嫌いなので(トホホ)、なんとかして白身のニオイが感じられない方法を試しています。そしてプロテインは20gを1日2回とって、プロテインで1日40gのタンパク質をとるようにしています。卵が好きな方はたくさん食べてください。

STEP
起床後

プロテイン20g入り卵ミルクセーキを飲む
(ビーレジェンドのペコちゃん味プロテイン+50mL牛乳+生卵1個をミキサーでシェイク)

STEP
朝食

8枚切り食パンを卵1個入りのフレンチトースト(砂糖なし、卵臭さを抑えるための追いバター)にする
牛乳すくなめのカフェオレ

STEP
昼食前

グルタミンパウダーを水にとかしてのむ(お腹の調子をととのえるため)
ビーレジェンド抹茶味のプロテインとコラーゲンパウダーを水に混ぜてのむ

STEP
昼食

パスタ50gでのスパゲッティか、ご飯を半分の卵入りチャーハンか、錦糸卵入りそうめんなど

STEP
夕食

プロテインはのまない
肉多めのおかずと小鉢とお味噌汁(ご飯類はなしか、半分)

ペコちゃんのプロテインと抹茶味のプロテイン

タンパク質が足りているかどうかの目安「BUN(尿素窒素)」

人間ドックの検査項目にある「BUN(尿素窒素)」は、カラダの中のタンパク質の量を示す目安の数値です。この数値を参考にして、タンパク質をたくさんとりましょう。

ただし、高齢者の方は、この数値よりも、アルブミン、GOT、GPT、γGTPの数値をみる必要があるそうです。

私はタンパク質の充足度をまずはBUNの値で判断します。一般的な健康診断でも腎機能を診るためにBUNは測定されますが、BUNとは尿素窒素のことです。BUNは体内の窒素量、すなわちタンパク質量を示します。この数値が低いと、タンパク不足ということになります。

藤川徳美「心と体を強くする!メガビタミン健康法」(2020)方丈社

高齢者では腎機能が落ちてBUNが高値となる場合が多いので、タンパク質充足度の指標になりません。
従って、高齢者ではアルブミンで評価しています。

「精神科医こてつ名誉院長のブログ」タンパク質の充足度は何で判断する?https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12711250063.html

ここで上記の書籍「メガビタミン健康法」と藤川先生のブログからタンパク質の短期的な目安の概要をピックアップします。

体内のタンパク質の量の目安(短期的)
  • BUN値 10以下の人:最重度タンパク不足(プロテインがのめない)→超濃度を薄くしたプロテインからはじめる
  • BUN値 10~15以下の人:重度タンパク不足(プロテインがのめるがBUN値が上がらない)→少しずつプロテインを増やしねばりづよく継続する(やめるとすぐ値が低下してしまう)
  • BUN値 15~20の人:軽度~中程度タンパク不足(少し足りない人)→このまま継続し増やせたら増やす
  • BUN値 20を超える人:理想値の人(規定量のプロテインを続けるとBUN値が20を超え、体内のN(窒素)が充足して尿にあふれ出している状態になりこれが理想値)
高齢者のタンパク質の量の目安
  • アルブミン4.2以上
  • GOT、GPT、γGTPは20前後が理想

BUN値(尿素窒素)は20以上が理想

骨折を予防するには何を摂るべきか

骨折を予防するために摂るべき栄養についてまとめると以下のようになります。

まとめ
  • 第一の栄養はとにかくタンパク質
  • 高タンパクの食事とプロテインを併用する
  • BUN値やアルブミン値が低い方は時間はかかるが少しずつプロテインをとる
  • プロテインを食前に飲めば糖質が減らせてダイエットにもなる
  • BUN値20以上、アルブミン値4.2以上を目指そう

タンパク質の次に必要な栄養の第二はビタミンCで、第三はマグネシウムです。カルシウムは、閉経後にはいらない説が有効、むしろ、カラダの中で過剰なカルシウムが悪さをする説が最近有効です。この記事については次回以降書いていきます。

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